お正月にホームから帰ってきていた祖母のこと… 95歳になる祖母は軽度の認知症があるので、もともとのしっかりした感じはだいぶ薄れたものの、まだまだちゃんとしていて、 いつまでも変わらない大好きおばあちゃんなんです。 さすがに起き上がったり歩いたりするのは人の手を借りないとできなくて、お正月の三が日は、常におばあちゃんと一緒に何度も何度も連れ添ってトイレに行ったりしていました。
普段こういうお仕事をしているので、腰を痛めないように姿勢などにはとても気を付けて施術をしているのですが、介護となると、慣れていないせいだけでなく、思わぬところで祖母の体重がかかってきたりするので、珍しく腰を痛めた3日間でもありました。 介護の人って本当に大変だなあと改めて思います。
そして 私は そんなときに祖母にとても申し訳ないことをしてしまいました。 いまでも思い出すと泣けてしまって、自分の無神経さに情けなくなります。
ずっと祖母に付き添っていると、だんだん可愛い子供か赤ちゃんみたいに思えてきて、おばあちゃんが、一人の大人の女性である ということを すっかり忘れてしまっていたのでしょう。
私が祖母とトイレの中まで一緒なのは、とても仲の良かった祖母なので、しょっちゅう旅行も一緒にしたり、何度もお風呂にも一緒に入ったり、ホームに入るつい3年前くらいまでは毎週のように祖母の身体マッサージをしていたので、 私という存在は、祖母にとってもとても身近で心許せる存在だったからなのでしょう。
そのことにはっきり気がついていなくて、誰もにそうするんだと思ってしまっていた私は、 祖母がホームに帰るその直前に、私の父親などほかの男の人などもいるみんなの前で、しかも大きな声で、 「おばあちゃんおむつ変えた?」と聞いてしまったのです。
その時のおばあちゃんの反応は、 急に大声でふきだしたかのように笑い出して、私の声をかき消すようでした。
しかし無神経な私は、最初なぜ笑っているのかわからず、もう一度聞いてしまい、 祖母はまたその声にかぶせるように笑い出したのです。
そこでやっと気が付いたのですが… 何事もなかったかのように別の会話になって… 私はその日ホームに帰っていったおばあちゃんになんといって謝ったらよいのか、誤ることすら失礼な気がして、なにも言えませんでした。 その後もずっとかわいがってくれた孫だから許してくれたかもしれない笑顔を見せてくれて…
いまでもこれを書いていると涙が出てきてしまって… プライベートな家族のことでもあるので、ブログに書くことが適切かどうかも迷いましたが…
人の尊厳 について 本当に自分はいつもひとを大切にしているだろうか? と 身近な祖母にしてしまったことの後悔から考えさせられました。
どんな時でもどんな状態でも こころ は とてもとてもたいせつなもの
最近 イギリスの俳優のエディ・レッドメインがマイブームで、 ”博士と彼女のセオリー” というホーキング博士の映画を観たのですが、 ひとの尊厳に対してとてもとてもとても 考えさせられました。 素晴らしい映画でした。
祖母に対しても 同じ 自分にしてもらいたいように ひとにもしてあげられたら… と そして それは なかなか難しいことでもあるのだと。
チトのゆびでもいつも人の立場に立ってお話ができているかなと 改めて 考えました。
今回はまじめに書きました(いつもですが?!)笑
大好きな祖母を傷つけてしまった…ふつつかものですが…色々人間精進して参りたいと思っております。 どうぞこれからもよろしくお願い致します
写真はお店のお花と、 黄色い柚子コショウ!寒いので身も心も温まりましょうね(*‘ω‘ *)!